マシュマロは子供の頃からあまり好きではない、気持ちが悪くなってくるからまぁ自分から進んで買うことはなかった。
そしてビスケットのマリー、こちらも素朴すぎて水分を奪われる感じが苦手でどちらかと言えばムーンライト派だ(笑)
そのあまり好きではないマシュマロとマリーをなぜお婆ちゃんになっても食べるって思うか(笑)味ではなくて心がほっこり娘を感じることができると思うからなんだよね。
早いものでもう一年半前になる、長女の悪性腫瘍のオペの後、お腹を半分以上切ってるもんだから三日三晩寝れず、痛い痛いと泣いて泣いてそりゃー、頑張ってた。何もできない私は、ただ手を握り続けてた。
オペの前日には暫く美味しいものが食べれないだろうからって二人でレストランに行って好きなもの食べときや、って、長女は食べる事が好きだからお肉をモリモリ食べてた。デザートまで追加注文してね。
オペ室に入る前と出てきた時の姿は全く別人に感じた。5時間少しの間に違う人のようになって帰ってきた。青白い顔、酸素マスクをつけてもらって身体は痙攣してる、頑張ってる!!この子は今めちゃくちゃ頑張ってる!!手を繋いだら目は開けないけど少し握り返してくれた。大丈夫、手は温かかった、体温を感じてホッとする。
三日三晩痛みと戦い、食事も重湯から二分粥、五分粥と少しづつ硬くなっていったけど長女は食べれなかった、術前にはお肉にデザートにニコニコ嬉しそうに食べてたのに、何を見ても食べれないと言う。
食べる事、食べれる事、食べる事を楽しめるって事はどんなに有難いことかと痛感した。食べてもらう相手がいてるから作らせていただける事も本当に感謝だと感じた。
5日くらいして痛みも落ち着いてきたようだった、まだ身体には沢山の管が繋がってたけど顔色も戻ってきた。
そして突然娘が言った
「お母さん、マシュマロとマリーが食べたい」
泣けた、泣けた、、、嬉しくて嬉しくて買いに走ったよ!病院内のコンビニになかったから車でスーパーまで買いに行った。買ってきて娘に渡すと
「はさんで温めてトローンとしたのを食べたい」
って。
次は急いで廊下の端にあったレンジでチン!!
はい!って渡すと
いつもの笑顔で
「美味しい、お母さんありがとう。お母さんも食べる?」
って。
あまり好きではなかったマシュマロとマリーだけど、娘と同じ気持ちになりたかったから食べた。美味しかった。温かかった。ホッとした。娘を感じた。
だからね、娘が大学やら就職やらお嫁にやらいっちゃった時、
私はたまにマシュマロとマリーをトローンとさせて食べるの。
そしたら娘を感じる事ができる気がする(^^)
子供は宝物だね、こんな幸せをたくさんくれるんだから。